特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
1 先天性疾患および小児泌尿器科疾患
尿管の先天異常
030 巨大尿管症
河内 明宏
1
1京都府立医科大学泌尿器科
pp.91-92
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103099
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1 概念・病因
尿管の直径は通常は5mm以下であるが,7~8mmを超えるものの総称を巨大尿管症と呼ぶ。大きく分けて,逆流性,閉塞性,非逆流性非閉塞性に分類される。
逆流性巨大尿管症は高度の膀胱尿管逆流症に伴うもので,病態は膀胱尿管逆流症と同様である。閉塞性巨大尿管症は一般的に尿管下端のいわゆる“adynamic”あるいは“narrow segment”における尿の通過障害が原因とされる先天性の疾患である。非逆流性非閉塞性巨大尿管症は非逆流性巨大尿管症のうち,通過障害の検査において閉塞を否定されたものが主である。
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