Urological Letter
(76)トロカール膀胱瘻術/(77)異常な前立腺炎(壊死性前立腺炎(仮称))の経験
pp.689
発行日 1969年8月20日
Published Date 1969/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200739
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高度な感染がおこり尿毒症様になるまで必要な泌尿器科的治療を延ばしている前立腺症のある患者は経尿道的あるいは経膀胱的(恥骨上式)にドレナージをつけることで良くなる。普通は留置カテーテルで充分である。しかし,患者のうちには尿道カテーテルに耐えられない人がいる。このようなプアリスクの患者には恥骨上膀胱瘻が適当な術式である。
Florida, Pompano BeachのDr.MeredithCampbellは細いFoleyカテーテルを挿入できる1側を除いた特殊なトロカールを作つた。Dr.E.St.Martin (Shreveport, Louisiana)は機械を作る1人の友人を持つていてCampbell式トロカールを#26Fバルーンカテーテルが入るように改良さした。施術は局所麻酔でも全身麻酔でもよい。腹壁上から膨満した膀胱を注意深く触診し確めた上で,恥骨上部の正中に小切開を加える。そこからトロカールを容易に膀胱内に穿入させ得る。次いで#26Fの5 mlのbag付きのFoleyカテーテルを入れる。カテーテルの尖端は切除しておく,そうすると,そのあとで経尿道的切除術の際にカテーテルの側孔が切除片で閊えることがない。カテーテルの尖端を切除しておくと前立腺の切除片は洗い出し得る。
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