文献抄録
腎盂皮膚瘻術
pp.457
発行日 1969年6月20日
Published Date 1969/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200692
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小児に見られる両側性水腎水尿管患者はその原因が膀胱頸部狭窄症,膀胱尿管接合部狭窄あるいは膀胱・尿管の神経性障害などいろいろあるが,かかる患者が入院した場合には高位の尿路変更を速かに施行して腎機能の回復をはかることが先決問題である。この場合従来腎瘻設置が一般に行なわれるが,極力腎障害をさける目的で著者らは過去3年間に13症例に腎盂皮膚瘻術を試みてその結果について述べている。
手術方法は第12肋骨先端より小さい斜切開を加えて腎盂に達する。腎盂は拡張しているので腎脱転することなく容易に皮膚まで牽引することができる。この際腎盂尿管移行部に張力がかからないように注意して腎盂を12肋骨先端近くの皮膚に縫合する。術後抜糸までバックカテーテル留置をするが,その後はカテーテルを抜去して直接採尿する。
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