思いつくまま
波紋
多田 茂
1
Shigeru TADA
1
1三重県立大学医学部泌尿器科学
pp.563
発行日 1968年7月20日
Published Date 1968/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200456
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新しい波は医学それ自体の内容にもまた医学教育の面にも容赦なくおしよせてきているのが現状であります。こうしたむづかしい時期に講座主任に就任した私は前途に対しての少なからぬ不安感とまた一面競技のスタートが切られて力の限り進むより他はないといつたいちずな気持とが交錯しております。
地方都市の大学では新しい波は良いにしろ悪いにしろ,その到着はいつも遅れてやつてきて,しかも波はさざ波の如く,時には気づかれずに通り過ぎて行つてしまいます。私は良い波がやつて来た時,これを見過すことなく吸収して波紋の中心をたどつていくような体制を何とか早急に整え度いと思つております。
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