Japanese
English
手術手技 指導的助手からみた泌尿器科手術のポイント・6
膀胱尿管逆流症に対する逆流防止術(開腹術)
Surgery for vesicoureteral reflux
坂井 清英
1
Kiyohide Sakai
1
1宮城県立こども病院泌尿器科
キーワード:
尿管膀胱新吻合術
,
膀胱尿管逆流症
,
小児手術
Keyword:
尿管膀胱新吻合術
,
膀胱尿管逆流症
,
小児手術
pp.635-645
発行日 2011年8月20日
Published Date 2011/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102458
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 小児膀胱尿管逆流症vesicoureteral reflux(VUR)に対する逆流防止術としては,現時点で本邦においては開放手術が一般的に行われていて手術成績も非常に良好である。しかし,最近ようやく認可されたデキストランとヒアルロン酸の共重合体充塡物質(Deflux®)を尿管口あるいは尿管内へ注入する内視鏡手術が拡がると開腹手術は減少していくことが見込まれる。逆流防止術では,基本的に粘膜下トンネルを作成するという根本原理には変わりないが,最近では手術手技のみでなく,使用する吸収糸,カテーテル,被覆材,手術用器械や,術者用の手術ルーペの導入など,さまざまな点において工夫や改良が加えられた結果,手術切開線の短縮,手術成績の向上,合併症の発生率低下,術後の患児の苦痛の軽減,入院期間の短縮などにつながってきた。このような工夫の積み重ねを若い医師達に伝承しておくことが大切である。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.