特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術
■陰囊内臓器の手術
114 精巣上体摘除で患者が疼痛を訴え始めた
滝沢 明利
1
,
土屋 ふとし
1
,
岩崎 晧
1
Akitoshi Takizawa
1
,
Futoshi Tsuchiya
1
,
Akira Iwasaki
1
1横浜市立みなと赤十字病院泌尿器科
pp.303-304
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102362
- 有料閲覧
- 文献概要
Q 精巣上体摘除術を開始した症例。局所麻酔で手術を行ったため,術中に患者が疼痛を訴え始めた。
[1]概 説
精巣上体摘除術は絶対的適応を有する手術ではないが,炎症の持続や炎症後の疼痛改善,炎症の再発予防を目的に施行される場合がある。局所麻酔で手術を行う場合,疼痛は局所にとどまらず,下腹部や腰背部に放散する場合もあり,嘔気・嘔吐をきたすなど,コントロールに難渋する場合がある。手術に際しては,最初に十分に対応を準備しておく必要がある。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.