小さな工夫
女性患者の排尿時膀胱尿道造影を円滑に行うための小さな工夫
佐々木 寛
1
,
倉 達彦
1
,
早川 泰幸
2
1市立稚内病院泌尿器科
2市立稚内病院放射線科
pp.686-687
発行日 2010年8月20日
Published Date 2010/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102105
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排尿時膀胱尿道造影(以下,VCU)は,主に膀胱尿管逆流の診断と後部尿道弁,尿道狭窄,尿道憩室などの尿道疾患の診断に行われる。臥位での排尿は困難であるため,排尿時の撮影では透視台を立て,立位で行う場合が多い。しかし,女性には立位排尿がうまくできない場合も多い。部屋を暗くしたり水の流れる音を聞かせるなど,緊張の緩和をはかり排尿を促す工夫は多くの施設で行われていると推察するが,結局立位では排尿できず,単なる膀胱充満像と排尿後のKUBを撮って検査を終えざるを得ないケースも少なからず存在すると思われる。
当院放射線科は,簡便ながらストレスなく女性が透視台の上で排尿できるような「小さな工夫」を凝らし,VCUの完遂に役立てている。排尿成功率100%を誇る,その「小さな工夫」を紹介する。
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