Japanese
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綜説
前立腺癌造骨性骨転移の成立・進展のメカニズム
Mechanism of the development and progression of osteoblastic bone metastasis of prostate cancer
米納 浩幸
1
,
斎藤 誠一
1
Hiroyuki Yonou
1
,
Seiichi Saito
1
1琉球大学医学部器官病態医科学講座泌尿器科学分野
1Division of Urology,Department of Organ-oriented Medicine,Faculty of Medicine,University of the Ryukyus
キーワード:
前立腺癌造骨性骨転移
,
破骨細胞
,
増殖因子
Keyword:
前立腺癌造骨性骨転移
,
破骨細胞
,
増殖因子
pp.759-769
発行日 2009年9月20日
Published Date 2009/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101809
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要旨 多くの癌がほとんど溶骨性骨転移をきたすのに対して,前立腺癌では造骨性骨転移が高率に起こることから,前立腺癌は特異的な骨形成促進機構を有するものと考えられている。前立腺癌の腫瘍マーカーとして用いられている前立腺特異抗原は自身のセリンプロテアーゼ活性により骨芽細胞の増殖促進ならびに破骨細胞の抑制を引き起こす。この結果として,骨代謝は骨形成に極めて強く傾くため特徴的な造骨性変化が生じる。また,骨内に侵入した癌細胞は自身の生存,増殖を容易にするために骨の生物学的環境を変えようとする。よって,骨転移を抑制するためには癌細胞と骨環境の相互関連を遮断する手段が要求される。
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