画像診断
経過観察中に自然退縮した単純性腎囊胞
澁谷 忠正
1
,
佐藤 文憲
1
,
三股 浩光
1
1大分大学医学部腫瘍病態制御講座泌尿器科学
キーワード:
腎囊胞
Keyword:
腎囊胞
pp.434-435
発行日 2008年5月20日
Published Date 2008/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101508
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患 者 32歳,男性。
家族歴 特記すべきことなし。
既往歴 特記すべきことなし。
現病歴 集団検診で腹部超音波検査上,左腎囊胞を指摘され,2005年9月下旬,精査目的で当科を受診した。当科で施行した腹部超音波検査およびCT検査にて左単純性腎囊胞と診断し,有症状もなく外来経過観察とした(図1a,b)。
経 過 経過観察中2007年8月上旬に,腹部超音波検査で左単純性腎囊胞の縮小を認めた。同年8月下旬に撮影したCT画像では,造影剤の腎外への流出や囊胞内溶液流出による腎周囲のdensityの変化も見られず,左腎囊胞は退縮していた(図2a,b)。囊胞は腎実質よりもhigh densityを示す壁肥厚を認め,囊胞存在部位であった腎実質は陥凹を認めた。また,経過観察中に側腹部痛や血尿などの症状は認められず,外傷などの既往も認めなかった。
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