Japanese
English
特集 泌尿器科体腔鏡下手術を安全に行うために
体腔鏡下ドナー腎摘除術を安全に行うために
Safety management for laparoscopic donor nephrectomy
田邉 一成
1
,
宮本 直志
1
,
徳本 直彦
1
,
石田 英樹
1
,
白川 浩樹
1
,
新村 浩明
1
,
瀬戸口 誠
1
,
土岐 大介
1
,
東間 紘
1
Kazunari Tanabe
1
,
Naoshi Miyamoto
1
,
Tadahiko Tokumoto
1
,
Hideki Ishida
1
,
Hiroki Shirakawa
1
,
Hiroaki Niimura
1
,
Makoto Setoguchi
1
,
Daisuke Toki
1
,
Hiroshi Toma
1
1東京女子医科大学泌尿器科
キーワード:
後腹膜鏡下ドナー腎摘出術
,
外側円錐筋膜
,
GIA vascular stapler
Keyword:
後腹膜鏡下ドナー腎摘出術
,
外側円錐筋膜
,
GIA vascular stapler
pp.657-662
発行日 2005年8月20日
Published Date 2005/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100373
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨 内視鏡下ドナー腎摘除術は,術後疼痛の軽減,入院期間の短縮,早期社会復帰などの利点が多いことが報告されており,今後とも増加の一途をたどるものと思われる。一方,ドナー腎摘除術は,通常の腎癌に対する腎摘除術と違い,最後まで腎動静脈の切断ができないこと,腎動静脈の切断後は腎機能保持のために速やかに腎臓を摘出しなければならないことなどから最も難度の高い腎摘除術といえる。特にドナー腎摘除術は健常者であるボランティアに対する手術であることからも安全が最優先される手術であることは論を待たない。安全な体腔鏡下ドナー腎摘除術のために,最も基本となることは,解剖学的オリエンテーションをしっかりと確認しながら,ていねいな剝離操作を行い,無血野での手術を心がけることである。これが,安全な手術への近道であり,このことが結果的に腎臓への負担を軽減させることになり,良好な移植腎機能を得ることにつながる。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.