Japanese
English
原著
瘙痒の程度の新しい判定基準を用いた患者日誌の使用経験
Evaluation of the itch based on a new rating scale using patient diary
川島 眞
1
,
原田 昭太郎
2
,
丹後 俊郎
3
Makoto KAWASHIMA
1
,
Shotaro HARADA
2
,
Toshiro TANGO
3
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2NTT東日本関東病院
3国立保健医療科学院技術評価部
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
2Kanto Medical Center NTT EC
3Department of Biostatistics and Technology Assessment, National Institute of Public Health
キーワード:
瘙痒
,
患者日誌
,
痒みスコア
,
蕁麻疹
,
塩酸フェキソフェナジン
Keyword:
瘙痒
,
患者日誌
,
痒みスコア
,
蕁麻疹
,
塩酸フェキソフェナジン
pp.692-697
発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904049
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瘙痒は慢性蕁麻疹,アトピー性皮膚炎をはじめ,種々の皮膚疾患の主要な症状の一つであるが,その客観的な評価は難しい.われわれは瘙痒の評価法として,新しい5段階評価による判定基準に基づいた患者日誌による痒みの評価を,新規抗アレルギー剤(一般名:塩酸フェキソフェナジン)の慢性蕁麻疹に対する用量検索試験で実施した.その結果,同剤の1回投与量60mg群および120mg群では,10mg群に比べ有意なスコア減少が確認できた.また,従来行われてきた医師による全般改善度評価の結果ともよく一致していた.患者日誌による評価は,簡便かつ経目的推移の評価も可能であり,われわれは蕁麻疹のみならずアトピー性皮膚炎やその他の瘙痒性皮膚疾患でも同様の評価を実施した.患者日誌による瘙痒の評価は,さまざまな瘙痒性皮膚疾患において日常診療上も十分に使用することが可能と考えた.
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