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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002
1.最近話題の皮膚疾患
同種末梢血幹細胞移植後の皮膚症状
Cutaneous eruptions of post-allogeneic peripheral blood stem cell transplantation
松村 由美
1
Yumi MATSUMURA
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology, Kyoto University Graduate School of Medicine
キーワード:
末梢血幹細胞移植
,
骨髄移植
,
GVHD
Keyword:
末梢血幹細胞移植
,
骨髄移植
,
GVHD
pp.32-36
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903921
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同種末梢血幹細胞移植は末梢血を造血幹細胞源とする造血幹細胞移植の一法であり,同種骨髄移植の代替法として定着しつつある.移植後に出現しうる皮疹としては,骨髄移植後と同様,移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD),eruptions of lymphocyte recovery,薬疹,治療関連毒性による皮疹,ウイルス疹が挙げられる.組織学的にこれらを鑑別することは不可能であり,臨床経過を併せて判断するしかないものの,鑑別困難な例が多い.免疫抑制剤の減量の有無,皮疹発症時期,末梢白血球数などが診断の参考になりうる.本稿では同種末梢血幹細胞移植後の急性GVHDの1例と,参考症例として同種骨髄移植後のeruptions of lymphocyte recoveryの1例を提示した.これらの鑑別の際に問題となるのは,治療が必要な急性GVHDを見落とさないことである.したがって,鑑別困難な例は急性GVHDと仮定して治療開始の判断をすることが肝要である.
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