Japanese
English
症例報告
頭部脱毛斑を伴った色素失調症の1例
A case of incontinentia pigmenti with alopecia on the scalp
田辺 裕子
1
,
伊東 優
1
,
惣角 麻紀子
1
,
渡部 秀憲
1
,
上西 香子
1
,
高野 温子
1
,
溝口 昌子
1
Yuko TANABE
1
,
Masaru ITO
1
,
Makiko SOHZUMI
1
,
Hidenori WATABE
1
,
Kyoto KAMINISHI
1
,
Nagako TAKANO
1
,
Masako MIZOGUCHI
1
1聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, St. Marianna University School of Medicine
キーワード:
色素失調症
,
脱毛斑
Keyword:
色素失調症
,
脱毛斑
pp.69-72
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903455
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1か月,女児.出生時より四肢を中心に紅斑,水疱が出現し,頭頂部には脱毛斑を認めた.末梢血好酸球は36.5%と上昇.生検組織像は水疱部は1期,脱毛斑は2〜3期の色素失調症に相当する所見であった.無治療で経過観察したところ,典型的な臨床経過をとり,8か月時には躯幹にBlaschko線に沿う色素沈着が認められるのみとなった.脱毛斑については6か月時に完全脱毛斑部を切除縫縮した.8か月(術後2か月)現在,創部周囲の不完全脱毛部より徐々に発毛を認めている.色素失調に脱毛の合併が多いとされているにもかかわらず,その報告例は国内外ともに少なく,さらに脱毛部の組織を検討している例は自験例を含めて2例のみであった.
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