Japanese
English
今月の症例
閉塞性動脈硬化症を伴った透析アミロイドーシスの1例
A case of dialysis amyloidosis associated with arteriosclerosis obliterans
宮島 進
1
,
中島 武之
1
,
西村 雅恵
1
,
岡田 奈津子
1
,
小林 晏
2
Susumu MIYAJIMA
1
,
Takeshi NAKAJIMA
1
,
Masae NISHIMURA
1
,
Natsuko OKADA
1
,
Yasushi KOBAYASHI
2
1大阪厚生年金病院皮膚科
2大阪厚生年金病院病理部
1Department of Dermatology, Osaka Koseinenkin Hospital
2Department of Pathology, Osaka Koseinenkin Hospital
キーワード:
人工血液透析
,
閉塞性動脈硬化症
,
アミロイドーシス
,
壊疽
Keyword:
人工血液透析
,
閉塞性動脈硬化症
,
アミロイドーシス
,
壊疽
pp.1093-1096
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903070
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65歳,男性の透析アミロイドーシスの1例を経験した.1978年に慢性腎不全から人工透析を導入.透析開始15年目より手根管症候群,破壊性骨関節炎,心伝導障害,狭心症,下肢血流不全を次々と併発した.1998年1月より両足趾に冷感と疼痛を生じ,当科に紹介された.血管造影の結果閉塞性動脈硬化症と診断した.保存的療法を行うも末梢血行は改善せず,足趾の壊死が進行したため同年6月左中足骨にて切断術を施行した.手根管症候群は解離術,破壊性骨関節炎は骨置換術を施行した.伝導障害も治療抵抗性でペースメーカー埋め込み術の適応となった.皮膚生検組織,手根管症候群手術時と骨置換術時の組織標本および下肢切断肢組織標本からはいずれもコンゴレッド陽性の沈着物質がみられた.これら多彩な合併症はいずれも透析に伴うアミロイドーシスによるものと思われた.
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