Japanese
English
症例報告
卵胞・黄体ホルモン剤投与中の閉経後女性に生じた鱗状毛嚢性角化症の1例
Keratosis follicularis squamosa occurring in a postmenopausal woman receiving estrogen and progesterone therapy
福原 耕作
1
,
浦野 芳夫
1
,
荒瀬 誠治
1
Kohsaku FUKUHARA
1
,
Yoshio URANO
1
,
Seiji ARASE
1
1徳島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The University of Tokushima School of Medicine
キーワード:
鱗状毛嚢性角化症
,
閉経後女性
,
卵胞・黄体ホルモン
Keyword:
鱗状毛嚢性角化症
,
閉経後女性
,
卵胞・黄体ホルモン
pp.1020-1022
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903054
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66歳,女性.両側卵巣摘出術後に卵胞・黄体ホルモン剤の投与を受け,約3か月後より腹部,大腿に落屑性皮疹が多発した.毛孔一致性の黒褐色点を中心に類円形葉状鱗屑を付着した皮疹を認め,組織像で毛嚢の嚢状拡張と角質増殖を示したことより,鱗状毛嚢性角化症と診断した.本症は55歳以上での発症は極めて稀であり,60歳代の報告例はない.自験例は本来の好発年齢から大きく逸脱し,卵胞・黄体ホルモン剤の投与中に皮疹が出現していることより,これらの女性ホルモンの関与を疑い,本症の病因について若干の考察を行った.
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