Japanese
English
今月の症例
乾癬性紅皮症に多発した有棘細胞癌の1例
A case of multiple squamous cell carcinoma associated with psoriasis erythroderma
水野 寛
1,2
,
篠田 勧
1
,
山田 悟
1
,
山本 昇壯
1
Hiroshi MIZUNO
1,2
,
Susumu SHINODA
1
,
Satoru YAMADA
1
,
Shoso YAMAMOTO
1
1広島大学医学部皮膚科学教室
2中国労災病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
多発性有棘細胞癌
,
乾癬性紅皮症
Keyword:
多発性有棘細胞癌
,
乾癬性紅皮症
pp.793-796
発行日 1998年9月1日
Published Date 1998/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902648
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45歳,男性.昭和46年尋常性乾癬が発症,翌年紅皮症化した.乾癬性紅皮症としてPUVA療法,エトレチナート内服,メソトレキセート内服,ゲッケルマン療法などの治療を受けていたが皮疹は治療抵抗性であった.平成3年,左膝部に母指頭大の難治性潰瘍,平成7年,左下腿外側に辺縁部堤防状隆起を伴う手掌大の潰瘍,背部,左手背部,右下腿部に大豆大の難治性びらんが出現した.すべて有棘細胞癌であり,左大腿切断術を含む腫瘍摘出術を施行し,シスプラチンおよび5—FUによる化学療法を行った.術後6か月間,再発,転移を認めていない.乾癬の重症型ともみなされる乾癬性紅皮症と皮膚悪性腫瘍との関連について若干の考察を加えた.
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