Japanese
English
症例報告
コルヒチンが奏効した小児膿疱性乾癬の1例
A case of infantile generalized pustular psoriasis that was successfully treated by colchicine
布施 暢子
1
,
伊丹 聡巳
1
,
新村 眞人
1
Nobuko FUSE
1
,
Satomi ITAMI
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
小児膿疱性乾癬
,
コルヒチン
Keyword:
小児膿疱性乾癬
,
コルヒチン
pp.345-347
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902487
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4歳,女児.平成6年10月頃,頭部に膿痂疹様の皮疹が出現.平成7年5月には躯幹,四肢に拡大,さらに6月に40℃の発熱とともに,全身の紅斑が拡大,膿疱が出現した.当院小児科を受診,精査加療目的で入院した.白血球の左方移動を伴う増加,表皮の肥厚,Kogojの海綿状膿疱,真皮乳頭層の浮腫,浅層の細胞浸潤を認めた.タカルシトール軟膏外用約6週間で軽度改善したが再燃し,コルチヒン1日0.1mgの経口投与併用数日間で皮疹は消退し,体温も36℃台となり,白血球,CRPも正常となった.コルヒチンを中断すると皮疹と高熱が再燃,再開すると改善.現在同量でコントロールされている.コルヒチンは低濃度であればほぼ副作用の出現はないとされており,長期投与でも比較的安全に使用でき,長期管理の必要な小児汎発性膿疱性乾癬に試みてよい薬剤と思われた.
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