Japanese
English
症例報告
非特異的肝炎像を呈した成人Still病の1例
A case of adult Still's disease with non-specific hepatitis
奥芝 幹代
1,3
,
加藤 直子
1
,
田村 あゆみ
1
,
久居 弘幸
2
Mikiyo OKUSHIBA
1,3
,
Naoko KATO
1
,
Aytuni TAMURA
1
,
Hiroyuki HISAI
2
1国立札幌病院皮膚科
2国立札幌病院内科
3奥芝外科皮膚科医院
1Department of Dermatology, National Sapporo Hospital
2Department of Internal Medicine, National Sapporo Hospital
キーワード:
成人Still病
,
リウマトイド疹
,
肝細胞壊死
Keyword:
成人Still病
,
リウマトイド疹
,
肝細胞壊死
pp.265-267
発行日 1998年3月1日
Published Date 1998/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902469
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紅色皮疹,発熱,関節痛,筋肉痛で発症した成人Still病の30歳の女性例を報告する.皮疹は粟粒大から小豆大までの淡紅色小紅斑で数時間持続後消退した.ケブネル現象が陽性でシャワー等の温熱刺激で再燃する,いわゆるリウマトイド疹と呼ばれる定型的皮疹を示した.病理組織所見では真皮に軽度の浮腫と拡張した血管を認め,その周辺と血管内に好中球およびリンパ球様細胞の軽度の浸潤が認められた.蛍光抗体法直接法では免疫グロブリンおよび補体の沈着は認められなかった.頸部のリンパ節腫大および脾腫を認め,末梢血の白血球数の増加,CRPの強陽性,赤沈値の亢進,フェリチンの著増,および若干の肝機能障害を伴った.肝生検では肝細胞の壊死と中心静脈周囲のリンパ球様細胞の浸潤が認められた.
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