Japanese
English
症例報告
日光曝露部に生じたGianotti-Crosti症候群の1例
A case of photolocalized Gianotti-Crosti syndrome
折原 緑
1
,
寺木 祐一
1
,
塩原 哲夫
1
Midori ORIHARA
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
Gianotti-Crosti症候群
,
日光
,
紫外線
,
細胞接着分子
Keyword:
Gianotti-Crosti症候群
,
日光
,
紫外線
,
細胞接着分子
pp.816-819
発行日 1997年9月1日
Published Date 1997/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902312
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日光曝露部(サンタン部)に一致して皮疹が出現したGianotti-Crosti症候群の1例を報告した.患者は5歳の男児で,強い瘙痒を伴う丘疹が顔面,四肢,体幹に出現.肝機能異常を認めたが,HBs抗原は(−).皮疹はサンタン部に一致して生じており,水着で覆われていた臀部にはほとんど認めず,その境界は明瞭であった.組織学的には表皮内に小円形細胞の浸潤とspongiosisを認め,真皮では血管周囲および膠原線維間にリンパ球,好中球を主体とし,一部好酸球を混じる細胞浸潤を認めた.皮疹部と辺縁のサンタン部における細胞接着分子の発現を検討したところ,皮疹部だけではなくサンタン部にも真皮の血管のE—セレクチン,ICAM−1の発現増強を認めた.また,ウイルス感染症に伴う皮疹が日光曝露部に出現した報告例を検討し,若干の考察を加えた.
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