Japanese
English
症例報告
HTLV-Iキャリアーに発症したカポジ肉腫の1例
A case of Kaposi's sarcoma in a HTLV-I carrier
辻岡 馨
1
,
浜中 宏
1
,
空地 顕一
2
Kaoru TSUJIOKA
1
,
Hiroshi HAMANAKA
1
,
Ken-ichi SORACHI
2
1日本赤十字社和歌山医療センター皮膚科
2日本赤十字社和歌山医療第3内科
1Department of Dermatology, Japanese Red Cross Society, Wakayama Medical Center
23rd Department of Internal Medicine, Japanese Red Cross Society, Wakayama Medical Center
キーワード:
カポジ肉腫
,
HTLV-Iキャリアー
,
HTLV-I関連脊髄症
,
放射線治療
,
糖尿病
Keyword:
カポジ肉腫
,
HTLV-Iキャリアー
,
HTLV-I関連脊髄症
,
放射線治療
,
糖尿病
pp.362-364
発行日 1997年4月1日
Published Date 1997/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902153
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79歳,女性に発症したカポジ肉腫の症例を報告した.HTLV-I関連脊髄症,糖尿病で加療中であったが,初診の約1年前から左足背を中心として暗赤色の結節が多発してきた.組織所見では真皮上層において内皮細胞が多数の血管腔を形成し,また別の部分では紡錘形の組織球様細胞が稠密に増殖していた.Vascular slitや赤血球の血管外漏出,ヘモジデリンの沈着も認めた.HTLV-I抗体2048倍,HIV抗体陰性.動静脈瘻や他臓器の病変は認めなかった.病変は徐々に拡大し,左下腿や右足にも出現してきた.初診から1年9か月後放射線治療を行い,病変は平坦化し色素沈着となった.HTLV-Iとカポジ肉腫の関連について文献的に検討した.
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