Japanese
English
症例報告
内視鏡で消化器病変を観察しえたアナフィラクトイド紫斑の1例
Gastroduodenoscopical observation of gastrointestinal involvement in a patient with anaphylactoid purpura
野崎 重之
1
,
肥後 尚孝
1
,
角地 智加子
1
,
野内 俊彦
2
Shigeyuki NOZAKI
1
,
Naotaka HIGO
1
,
Chikako KAKUCHI
1
,
Toshihiko NOUCHI
2
1公立昭和病院皮膚科
2公立昭和病院消化器内科
1Department of Dermatology, Showa General Hospital
2Department of Gasroenterology, Showa General Hospital
キーワード:
アナフィラクトイド紫斑
,
消化器病変
,
内視鏡検査
Keyword:
アナフィラクトイド紫斑
,
消化器病変
,
内視鏡検査
pp.427-429
発行日 1996年5月1日
Published Date 1996/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901876
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胃および十二指腸病変を内視鏡的に観察しえたアナフィラクトイド紫斑の症例を報告する.症例は19歳女性,1週間前より咽頭痛が出現,4日前より左下肢に紫斑が出現し躯幹,四肢に拡大,腹痛,関節痛,37℃台の発熱を伴ったため入院した.腹痛を合併したアナフィラクトイド紫斑と診断しプレドニゾロン15〜25mgを投与したところ,入院5日目に腹痛は消失した.しかしその数日後に紫斑が増強したため,プレドニゾロンを30mgに増量し抗菌剤を加えたところ腹痛の再発をきたした.腹痛の原因検索のため上部消化管内視鏡検査を施行,胃と十二指腸にアナフィラクトイド紫斑に特徴的なびらんの所見を認めた.その後,腹痛は速やかに消失し紫斑も軽快傾向を認めた.アナフィラクトイド紫斑に合併する腹部症状の診断に消化管内視鏡検査は有用と思われた.
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