Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994
IV 治療のトピックス
太田母斑のレーザー療法
Laser therapy of nevus of Ota
渡辺 晋一
1
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
太田母斑
,
レーザー療法
,
Q-switched ruby laser
,
selective photothermolysis
Keyword:
太田母斑
,
レーザー療法
,
Q-switched ruby laser
,
selective photothermolysis
pp.159-163
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901213
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今まで有効な治療法のなかった太田母斑に対しQ-switched ruby laser(波長:694nm,照射時間:30nsec)を使用し,その有効性を検討した.対象となった太田母斑患者は,男25名,女89名で年齢は8歳から63歳であった.レーザーの照射エネルギーは6J/cm2で3〜4カ月おきに照射した.効果判定は,治療前の病変部皮膚色を100%として,不変は±10%未満の改善,やや有効は40%未満,有効は70%未満,著効はそれ以上の改善のみられたものとした.その結果,有効以上を有効率として計算すると,1回照射で13%,2回照射で72%,3回照射で97%,4回照射で100%となり,5回以上レーザー照射を受けた患者18名はすべて著効を示した.なお,数例の患者で治療後一過性の色素沈着がみられたが,瘢痕などの副作用は1例もみられなかった.
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