Japanese
English
症例報告
男性乳癌の1例
A case of male breast cancer
林 伸和
1
,
小宮根 真弓
1
,
中川 秀己
1
,
石橋 康正
1
,
黒木 尚
2
,
清水 利夫
2
,
小堀 鴎一郎
2
,
古江 増隆
3
,
安西 喬
4
Nobukazu HAYASHI
1
,
Mayumi KOMINE
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Yasumasa ISHIBASHI
1
,
Sho KUROKI
2
,
Toshio SHIMIZU
2
,
Oichiro KOBORI
2
,
Masutaka FURUE
3
,
Takashi ANZAI
4
1東京大学医学部皮膚科学教室
2東京大学医学部第一外科学教室
3山梨医科大学皮膚科学教室
4日本赤十字社医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
2First Department of Surgery, Faculty of Medicime, University of Tokyo
3Department of Dermatology, Yamanashi Medical College
4Division of Dermatology, Japanese Red Cross Medical Center
キーワード:
男性乳癌
,
CA15-3
,
115D8
,
DF3
,
CEA
Keyword:
男性乳癌
,
CA15-3
,
115D8
,
DF3
,
CEA
pp.321-324
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901157
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71歳,男性.右乳頭部腫瘤を主訴に来院.エコーにて腫瘤内部の不均一性を認めた.病理組織像は充実腺管型の乳癌.ステージⅡ.組織のエストロゲンレセプター陽性.術後抗エストロゲン剤の内服療法を行った.乳癌の腫瘍マーカーとして用いられている2つのモノクローナル抗体115D8抗体,DF3抗体,および抗CEA抗体を用いて免疫組織染色を行ったところ,115D8抗体では管腔壁により強い陽性像,腫瘍細胞の細胞質にも陽性所見を得た.DF3抗体および抗CEA抗体では,一部の管腔壁および一部の腫瘍細胞に陽性所見を認めた.これらを用いてPaget病の病理組織を免疫染色したところ,それぞれの抗体でPaget細胞にも陽性所見が得られた.10年間に日赤医療センター外科を受診した乳癌患者654人について調べたところ2人の男性患者があり,そのうち皮下腫瘤を主訴とする1人は皮膚科を初診していた.
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