Japanese
English
症例報告
無症候性の多発性脳梗塞を認めた抗リン脂質抗体症候群の1例
A Case of Antiphospholipid Syndrome Complicated by Asymptomatic Multiple Brain Infarctions
野口 幹正
1
,
石川 治
1
,
石川 英一
1
Mikimasa NOGUCHI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
抗リン脂質抗体
,
抗カルジオライピン抗体
,
脳梗塞
Keyword:
抗リン脂質抗体
,
抗カルジオライピン抗体
,
脳梗塞
pp.853-855
発行日 1993年9月1日
Published Date 1993/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900996
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
未分化膠原病に合併した抗リン脂質抗体症候群の1例を報告した.症例は15歳,女子.抗カルジオライピン抗体高値で,頭部MRIで大脳基底核領域に多発性梗塞巣を認めた.アスピリン経口投与にて治療,経過観察中であるが,現在までに中枢神経症状の出現は見られていない.抗カルジオライピン抗体高値陽性例では,臨床的に中枢神経症状を認めなくても梗塞巣を検索するうえで,頭部MRIが有用と思われた.抗カルジオライピン抗体高値陽性例の無症候性脳梗塞の臨床的意義は現時点では不明である.今後同様の症例が蓄積され,臨床経過を解析することが臨床的に必要と思われた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.