Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993
I 最近話題の疾患
最近わが国でみられるAIDSの皮膚症状(Part2)
Cutaneous Manifestations of AIDS in Japan
赤城 久美子
1
,
山田 宏司
1
,
関藤 成文
1
,
根岸 昌功
2
,
味澤 篤
2
,
増田 剛太
2
,
前田 義治
3
Kumiko AKAGI
1
,
Kouji YAMADA
1
,
Naribumi SEKIDO
1
,
Masayoshi NEGISHI
2
,
Atushi AJISAWA
2
,
Gouta MASUDA
2
,
Yoshiharu MAEDA
3
1東京都立駒込病院皮膚科
2東京都立駒込病院感染症科
3東京都立駒込病院病理科
1Department of Dermatology, Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
2Department of Infectious Disease, Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
3Department of Pathology, Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
キーワード:
AIDS
,
カポジ肉腫
,
悪性リンパ腫
,
脂漏性皮膚炎
Keyword:
AIDS
,
カポジ肉腫
,
悪性リンパ腫
,
脂漏性皮膚炎
pp.7-11
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900872
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わが国のAIDS患者は最近急速に増加しており,異性間性的接触による感染者の拡大が特に懸念されている.都立駒込病院でのAIDS発症患者は1992年11月現在70名となったが,最近経験した3例を簡単に症例報告とした.カポジ肉腫(KS)症例は最近増加し16例となった.特にKSでAIDSが発症した例は44%あり,早期診断が大切である.剖検で悪性リンパ腫の発生率の高さが目立ったが,皮膚に発生する例は少ない.皮膚粘膜感染症は特に多くなく,当院ではヘルペス感染症,カンジダ症,白癬菌症,伝染性軟属腫,湿疹への二次的細菌感染,疥癬等で数年前から大きな変化はない.日本人AIDS患者の脂漏性皮膚炎は少なく軽症であるが,重症例を経験したので症例2に記載した.薬疹はST合剤の使用が減って,遭遇することが少なくなった.他に全身の色素沈着,魚鱗癬様皮膚の患者等を経験している.
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