Japanese
English
原著
血清サイトカインレベルを経時的に測定し得た膿疱性乾癬
A Case of Pustular Psoriasis, in Whom the Serum Cytokine Levels were Sequentially Measured
佐川 曜子
1
,
塩原 哲夫
1
,
長島 正治
1
Yoko SAGAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
膿疱性乾癬
,
サイトカイン
Keyword:
膿疱性乾癬
,
サイトカイン
pp.781-785
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900709
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47歳,男性の膿疱性乾癬の1例を報告するとともに,種々の臨床症状の変化に応じてサイトカインがどのように変動するか血清中のサイトカインレベルを測定した.IL−1α,GM-CSFは必ずしも臨床症状との明らかな相関はみられなかったものの,TNF—αは膿疱の出現時期に一致して高値を示し,IFN—γはむしろ皮疹の増悪に先行して変動する傾向がみられた.IL−6は全体としては皮疹の程度に相関するものの,病勢に鋭敏に反応するものではなかった.乾癬において多種のサイトカイン(特にTNF—α,IFN—γ)を経時的に測定することにより病勢を客観的に判断することが可能となり,予後や治療の目安になるのではないかと考えた.
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