Japanese
English
原著
抗カルジオリピン抗体高値膠原病患者の臨床症状について
Clinical Signs in Connective Tissue Disease Showing High Anti-Cardiolipin Antibody
星野 弥生
1
,
加納 顯一
1
,
大西 一徳
1
,
石川 英一
1
Yayoi HOSHINO
1
,
Akikazu KANOU
1
,
Kazunori OHNISHI
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
抗カルジオリピン抗体
,
多発性脳梗塞
,
全身性エリテマトーデス
,
オーバーラップ症候群
Keyword:
抗カルジオリピン抗体
,
多発性脳梗塞
,
全身性エリテマトーデス
,
オーバーラップ症候群
pp.227-231
発行日 1992年3月1日
Published Date 1992/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900562
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抗カルジオリピン抗体(IgG,IgM)高値を呈した35歳女性,強皮症—全身性エリテマトーデス(SLE)の1例を経験した.血小板減少,精神症状を認め,多発性脳梗塞,静脈血栓症をきたして死亡した.当科で加療中の全身性エリテマトーデス患者において,抗体価陽性例(n=5)では陰性例(n=21)に比し,樹枝状紅斑,白血球減少,血小板減少,LE細胞陽性例が多い傾向にあったが,統計学的に有意でなかった.しかし抗体価が著明に高値(40A.U.以上)を呈したSLEまたはそのオーバーラップ例(n=3)ではいずれも精神症状,血小板減少,白血球減少,網状皮斑を認めたことから,本抗体価高値例では積極的に血管病変の検索および十分な経過観察が必要と思われた.
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