Japanese
English
症例報告
血小板減少を伴った血管肉腫の1例
A Case of Angiosarcoma with Thrombocytopenia
菅野 優子
1
,
金森 正志
1
,
市川 澄子
1
,
中村 保夫
1
,
清水 正之
1
Yuko KANNO
1
,
Masashi KANAMORI
1
,
Sumiko ICHIKAWA
1
,
Yasuo NAKAMURA
1
,
Masayuki SHIMIZU
1
1三重大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Mie University School of Medicine
キーワード:
血管肉腫
,
Kasabach-Merritt症候群
,
DIC
Keyword:
血管肉腫
,
Kasabach-Merritt症候群
,
DIC
pp.237-240
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900304
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60歳男性の頭部に明らかな誘因なく発症した血管肉腫の1例を報告した.本例では,電子線照射と抗癌剤動注の併用療法により一時的に腫瘍が縮小したが,リンパ節転移が発生し,IL−2の投与も効果なく全身臓器への転移をきたしDICを合併して死亡した.また,初診時末梢血の血小板数が1.8万/mm3と著明に低下していたが,腫瘍の縮小に伴い,血小板数は正常値にまで改善し,腫瘍の大きさと末梢血の血小板数に明らかな相関関係が認められたことより,自験例の血小板減少はKasabach—Merritt症候群と同様の機序により発生したと考えられた.
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