Japanese
English
薬剤
帯状疱疹に対するYN−72(BV-araU,ブロバビル)の多施設二重盲検法による臨床評価
Multicenter Double-Blind Study of YN-72 (BV-araU, Brovavir) in Patients with Herpes Zoster
新村 眞人
1
,
高橋 理明
2
,
西川 武二
3
,
小川 秀興
4
,
朝田 康夫
5
,
石井 淳
6
Michihito NIIMURA
1
,
Michiaki TAKAHASHI
2
,
Takeji NISHIKAWA
3
,
Hideoki OGAWA
4
,
Yasuo ASADA
5
,
Jun ISHII
6
1東京慈恵会医科大学皮膚科
2大阪大学微生物病研究所麻疹部門
3慶應義塾大学医学部皮膚科
4順天堂大学医学部皮膚科
5関西医科大学皮膚科
6埼玉医科大学第4内科
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
2Department of Virology, Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University
3Department of Dermatology, School of Medicine, Keio University
4Department of Dermatology, Juntendo University, School of Medicine
5Department of Dermatology, Kansai Medical University, School of Medicine
6Department of Internal Medicine Ⅳ, Saitama Medical School, Faculty of Medicine
キーワード:
帯状疱疹
,
二重盲検法
,
抗ウイルス剤
,
プロバビル
,
BV-araU
Keyword:
帯状疱疹
,
二重盲検法
,
抗ウイルス剤
,
プロバビル
,
BV-araU
pp.447-458
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900085
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
帯状疱疹に対するYN−72の有効性および安全性を検討するため,プラセボを対照とした二重盲検法により検討した.YN−72投与により,プラセボ群に比し有意な有効性が認められた.皮疹の改善度では試験開始7日後に150mg/日投与でプラセボに対し有意差が認められ,特に小水疱の消失に対する効果が認められた.疼痛に対しては,YN−72投与によりプラセボに比し高い消失率を示したが,有意差はなかった.ウイルスの消退については,YN−72投与によりウイルスの早い消失が認められ,その効果は150mg/日投与において顕著であった.副作用は,YN−72 30mg/日群および150mg/日群とも1例ずつ認められたが,重篤なものはなく,臨床検査の異常変動においても特に問題となるものは認められなかった.有用性については,試験開始7日後および試験終了時とも同様な傾向が認められ,30mg/日群では5%,150mg/日群では1%で有意差が認められた.以上のとおり,YN−72は帯状疱疹に対する治療剤として有用な薬剤であることがプラセボとの比較において確認された.本剤の効果は,30mg/日投与においても認められるが,150mg/日投与でより確実で安定した効果が得られた.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.