Japanese
English
原著
水戸済生会総合病院における帯状疱疹の動向および多施設共同による帯状疱疹227例の局所誘因についての検討
A trend of herpes zoster in Mito Saiseikai General Hospital and an analysis of local risk factors in 227 cases of herpes zoster
飯島 茂子
1
,
丸山 智恵
2
,
佐久間 満里子
3
,
坪内 由里
4
,
池上 美智子
5
,
鈴木 律子
6
,
西尾 祐美
7
Shigeruko IIJIMA
1
,
Tomoe MARUYAMA
2
,
Mariko SAKUMA
3
,
Yuri TSUBOUCHI
4
,
Michiko IKEGAMI
5
,
Ritsuko SUZUKI
6
,
Yumi NISHIO
7
1水戸済生会総合病院皮膚科
2東京女子医科大学八千代医療センター
3さくま皮フ科クリニック
4坪内皮膚科
5いけがみ皮膚科
6入間川病院
7かがやき眼科皮膚科クリニック
1Division of Dermatology, Mito Saiseikai General Hospital, Mito, Japan
2Yachiyo Medical Center, Tokyo Women's Medical University, Yachiyo, Japan
3Sakuma Skin Clinic, Tsukuba, Japan
4Tsubouchi Skin Clinic, Matsudo, Japan
5Ikegami Skin Clinic, Tsukuba, Japan
6Irumagawa Hospital, Sayama, Japan
7Kagayaki Eye and Skin Clinic, Koshigaya, Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
局所誘因
,
外傷性
,
手術瘢痕性
,
反射性
Keyword:
帯状疱疹
,
局所誘因
,
外傷性
,
手術瘢痕性
,
反射性
pp.578-583
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104071
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 水戸済生会総合病院での帯状疱疹の最近の動向および多施設での発症に関与する局所誘因について検討した.1998年1月~2010年12月の13年間における1年間の平均入院患者数は32.8±8.3人であった.総入院患者数に占める帯状疱疹患者の割合は,統計期間の初期3年では平均16%であったが,後期3年では平均9.8%と減少した.2004年1月~2010年12月の7年間における帯状疱疹患者総数は徐々に増加傾向を示した.月別罹患患者数は8月が14.1%と最も多かった.多施設での帯状疱疹227例の罹患神経領域では,胸神経領域51.1%,三叉神経領域20.7%,腰神経領域11.9%,頸神経領域11.5%,仙骨神経領域4.0%の順であったが,各神経別では,三叉神経第1枝領域が32名と最も多かった.局所誘因は227例中13.2%に認め,その内訳は,①外傷性13例(5.7%),②手術瘢痕性9例(4.0%),③反射性7例(3.1%),④その他1例(0.4%)であった.今までに帯状疱疹の統計報告は多数みられるが,局所誘因の頻度を明確に示した報告はほとんどない.帯状疱疹の発症誘因を見出すことは,内臓病変や外傷の有無を発見することに繋がるので,詳細な問診は必要であると考えた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.