Japanese
English
原著
当院で経験したスパイスアレルギー8例の臨床的検討
Study of clinical features in eight cases of spice allergy experienced in a single medical center
山田 はるひ
1
,
足立 厚子
1
,
竹内 千尋
1
,
永濱 陽
1
,
熊谷 淳
1
,
増田 泰之
1
,
佐々木 一
2
,
下浦 真一
3
Haruhi YAMADA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Chihiro TAKEUCHI
1
,
Minami NAGAHAMA
1
,
Jun KUMAGAI
1
,
Yoshiyuki MASUDA
1
,
Moto SASAKI
2
,
Shinichi SHIMOURA
3
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
2もと皮膚科
3しもうら皮膚科
1Division of Dermatology, Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center, Kakogawa, Japan
2Moto Skin Clinic, Kakogawa, Japan
3Shimoura Skin Clinic, Takasago, Japan
キーワード:
スパイスアレルギー
,
セリ科スパイス
,
ヨモギ花粉症
,
口腔アレルギー症候群
,
アナフィラキシー
Keyword:
スパイスアレルギー
,
セリ科スパイス
,
ヨモギ花粉症
,
口腔アレルギー症候群
,
アナフィラキシー
pp.1038-1047
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207155
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要約 当院で経験したスパイスアレルギー8例について詳細な病歴聴取と,疑わしい食材や花粉について,特異的IgEを測定し,食材そのもののプリックテストを行い,診断し,その臨床的特徴をまとめた.本邦既報告10例についても,自験8例と合わせてまとめ,本邦におけるスパイスアレルギーの特徴について検討した.その結果,女性に多く,特異的IgEでヨモギ花粉とブタクサ花粉の陽性率が高く,プリックテストは,セリ科スパイス陽性例が多く,ほとんどの症例の原因がカレーで,摂取60分以内にアナフィラキシーを示した症例が多かった.スパイスは,微量に食品に含まれる食材のため,診断までに長期間要した症例も多かった.スパイスは食品以外に化粧品等にも含まれ,経皮や経気道による感作や誘発にも注意が必要である.スパイスアレルギーを疑う個々の症例に対し,皮膚科医が適切に検査を行い,食事指導や生活指導を行うことは,重要であると考えた.
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