Japanese
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特集 湿疹・皮膚炎
シャンプーに含まれるピロクトンオラミンが接触皮膚炎の主な原因と考えられた2例
Two cases of contact dermatitis considered to be caused by piroctone olamine included in the shampoo
竹内 千尋
1
,
梅村 薫
1
,
八木田 隼啓
1
,
増田 泰之
1
,
濱岡 大
1
,
足立 厚子
1
,
西岡 恵里
2
Chihiro TAKEUCHI
1
,
Kaoru UMEMURA
1
,
Toshihiro YAGITA
1
,
Yoshiyuki MASUDA
1
,
Dai HAMAOKA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Eri NISHIOKA
2
1兵庫県立加古川医療センター,皮膚科(主任:足立厚子部長)
2西岡皮フ科医院,加古川市
キーワード:
ピロクトンオラミン
,
シャンプー
,
パッチテスト
,
アトピー性皮膚炎
,
接触皮膚炎
Keyword:
ピロクトンオラミン
,
シャンプー
,
パッチテスト
,
アトピー性皮膚炎
,
接触皮膚炎
pp.1463-1468
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002827
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前額部,頭皮に難治性湿疹をもつ,アトピー性皮膚炎の女性2名にパッチテストを施行したところ,症例1では持参のシャンプー(1.0% aq.)に,症例2では持参のシャンプー2種(1.0% aq.)に陽性を示した。成分別パッチテストでいずれもピロクトンオラミン(1.0% pet.)に陽性を示し,接触皮膚炎の主な原因と考えた。ピロクトンオラミンはピロクトンとエタノールアミンから形成される有機化合物で,細菌や真菌に優れた抗菌効果があり,フケや痒みを防止する目的や脂漏性皮膚炎の治療目的で,薬用シャンプーや育毛剤などの有効成分として配合されている。ピロクトンオラミンは,イソチアゾリノンとともに,前額部や頭皮の難治性湿疹の一因となり得ると考えたので報告する。
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