Derm.2023
近年の皮膚科入局について思うこと…
大塚 俊宏
1
1大阪医科薬科大学感覚器機能形態医学講座皮膚科学教室
pp.168
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206996
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私が皮膚科に入局したのは2010年春のことで,気が付けば随分と日が経ってしまった.指導してくれた諸先輩方の多くは転勤や開業で医局を離れ,私も後進を指導する側になって久しい.私が所属する大阪医科薬科大学は京阪神都市圏に所在することもあって,入局希望者には日本専門医機構の設けるシーリング制度等の影響もあり,その願いが叶うことはなかなか困難な状況となっている.
私は医家の出身ではなく,大学を卒業する時点において専攻する診療科は全く決まっていなかった(強いて言うなら,なんとなく泌尿器科に興味があった).研修の2年間でいろいろな診療科を回り,その中の1つとして皮膚科もローテートした.皮膚科には疾患の多彩さや老若男女すべてが治療対象となる幅広さなどに魅力を感じたものの,他科もまた違った面白さがあり,悩みに悩んで最終的に締め切り2日前に進路を提出した.
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