連載 Clinical Exercise・169
考えられる疾患は何か?
高木 奈緒
1,2
1高木皮膚科医院
2東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科
pp.743-744
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206462
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症例
患 者:27歳,女性
主 訴:体幹の瘙痒を伴う環状紅色局面
既往歴:神経性食思不振症で精神科に受診歴があるが,定期受診はせず,未治療.
現病歴:初診の約4か月前から,体幹,頭部に瘙痒,鱗屑を伴う紅斑が多発し,前医を受診した.神経性食思不振症の既往があり,未治療であったため,微量元素欠乏による皮膚炎,乾癬などの炎症性角化症を疑われ,ステロイド外用剤で治療されていた.しかし,徐々に皮疹が拡大してきたため,当科を紹介され受診した.
現 症:辺縁に鱗屑を伴う環状紅色局面が体幹に多発し,中心部は褐色調を呈していた(図1a,b).
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