Japanese
English
症例報告
下腿に生じ急速に増大したsolid-cystic hidradenomaの1例
A case of rapidly growing solid-cystic hidradenoma on the leg
平川 結賀
1
,
兪 明寿
1
,
谷崎 英昭
1
,
黒川 晃夫
1
,
森脇 真一
1
Yuka HIRAKAWA
1
,
Akitoshi YU
1
,
Hideaki TANIZAKI
1
,
Teruo KUROKAWA
1
,
Shinichi MORIWAKI
1
1大阪医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Osaka Medical College, Takatsuki, Japan
キーワード:
solid-cystic hidradenoma
,
下腿
,
若年者
,
急速増大
Keyword:
solid-cystic hidradenoma
,
下腿
,
若年者
,
急速増大
pp.906-910
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205230
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要約 19歳,男性.約5年前に右下腿に小結節が出現し,初診2か月前より急速に増大してきたため当科を受診した.初診時,右下腿に径35×40mm,高さ20mm,表面平滑でドーム状に隆起する紅色囊腫様の隆起性病変が認められた.病理組織学的には,真皮内に表皮と連続性がなく,内部に充実性部分を有する大型の囊腫が存在していた.充実性部分はclear cellとepidermoid cellが乳頭状,シート状の増殖を示していた.Clear cellはPAS染色陽性,一部の腫瘍細胞でCEA陽性,S100蛋白陰性であった.本症例は急速に増大したため悪性をも疑ったが,腫瘍細胞は異型性に乏しく,p53陰性,Ki-67 labelling indexは5%以下であり,悪性は否定された.以上より,本症をsolid-cystic hidradenomaと診断した.急速に増大した一因として,外傷や過度な体重負荷などの外的刺激が考えられた.
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