末期癌患者に発症した汎発性皮膚カンジダ症の1例

Generalized cutaneous candidiasis in a patient with terminal cancer

現病歴　X年5月頃から下痢や腹痛，さらに黒色便を認め，6月当院外科入院で精査の末，直腸癌の多発肝転移・腹膜転移と診断された。断続的な激しい腹痛や嘔吐，せん妄に近い不穏状態のなか，腸瘻増設術および化学療法を施行されていた。1週間前から背部の皮疹が拡大してきたため，当科を紹介受診した。