Japanese
English
症例報告
陰茎結核疹と思われる1例
A suspected case of penile tuberculid
小越 達也
1
,
下山 潔
2
,
小岩 克至
1
Tatsuya KOGOSHI
1
,
Kiyoshi SHIMOYAMA
2
,
Katsuji KOIWA
1
1藤沢湘南台病院皮膚科
2藤沢湘南台病院病理部
1Division of Dermatology, Fujisawa Shonanndai Hospital, Fujisawa, Japan
2Division of Pathology, Fujisawa Shonanndai Hospital, Fujisawa, Japan
キーワード:
陰茎結核疹
,
皮膚結核
,
QuantiFERON
Keyword:
陰茎結核疹
,
皮膚結核
,
QuantiFERON
pp.311-314
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204708
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 25歳,男性,フィリピン人.2013年12月頃より,亀頭部に結節と小潰瘍が出現した.2014年3月に来日したが,その後病変が拡大したため近医泌尿器科を受診し,性感染症疑いで当科を紹介され受診した.初診時,陰茎亀頭部から冠状溝にかけて浸潤を伴う数個の浅い皮膚潰瘍と結節,無痛性の両側鼠径リンパ節腫脹を認めた.病理組織学的に小型リンパ球に囲まれた肉芽腫とLanghans巨細胞を認め,QuantiFERON高値,ツベルクリン反応強陽性などの所見から,陰茎結核疹と診断した.イソニアジド,リファンピシン,ピラジナミド,エタンブトールによる4剤併用療法を開始したが,治療開始直後に本国へ帰国したため,当科での治療は終了した.陰茎に繰り返す瘢痕や潰瘍病変をみた際には,陰茎結核疹も鑑別に挙げる必要がある.結核蔓延国へ渡航の際は十分な感染対策を講ずるべきである.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.