Japanese
English
症例報告
Melkersson-Rosenthal症候群の1例
A case of Melkersson-Rosenthal syndrome
小岩 克至
1
,
下山 潔
2
,
池澤 善郎
3
Katsuji KOIWA
1
,
Kiyoshi SHIMOYAMA
2
,
Zenrou IKEZAWA
3
1藤沢湘南台病院皮膚科
2藤沢湘南台病院病理部
3横浜市立大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology,Fujisawa Shounandai Hospital,Fujisawa,Japan
2Division of Pathology,Fujisawa Shounandai Hospital,Fujisawa,Japan
3Department of Dermatology,Yokohama City University,Yokohama,Japan
キーワード:
Melkersson-Rosenthal症候群
,
肉芽腫性口唇炎
,
肉芽腫
,
顔面神経麻痺
,
皺襞舌
Keyword:
Melkersson-Rosenthal症候群
,
肉芽腫性口唇炎
,
肉芽腫
,
顔面神経麻痺
,
皺襞舌
pp.1059-1063
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103122
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要約 36歳,女性.既往に18歳と28歳のときに顔面神経麻痺がある.初診の1年前より左頰粘膜・歯肉・下口唇の腫脹を自覚した.歯科を受診し,齲歯治療をしたが改善しなかった.近医皮膚科を受診し,抗アレルギー剤の処方で腫脹は改善した.しかし,その後も4~5回腫脹・消退を繰り返し,最近は抗アレルギー剤を内服しても改善しないため当科を受診した.臨床所見は上下口唇・左頰粘膜の腫脹と皺襞舌であった.下口唇から皮膚生検術を施行し,病理組織学的に血管周囲に軽~中等度に小円形細胞が浸潤しており,その一部に類上皮細胞を認めた.以上よりMelkersson-Rosenthal症候群と診断した.トラニラスト内服に反応しないため,ステロイド内服・局注を追加し腫脹は改善した.3主徴の口唇腫脹・再発性顔面神経麻痺・皺襞舌が揃い,病理組織学的に肉芽腫性変化を認めるものは比較的稀である.
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