Japanese
English
原著
多発性神経鞘腫の1例—毛嚢周囲柵状神経終末由来と思われた多発性神経鞘腫
A Case of Multiple Neurilemmoma
田中 利治
1
,
小幡 正明
1
,
田上 八朗
1
Toshiharu TANAKA
1
,
Masaaki OBATA
1
,
Hachiro TAGAMI
1
1東北大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
pp.889-892
発行日 1987年10月1日
Published Date 1987/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203768
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55歳,女性.右上腕に発生した多発性神経鞘腫の1例を報告した.個疹は毛嚢一致性の小丘疹で,組織学的にも毛嚢直下にこれを取り囲むように腫瘍塊を認めた.細胞の配列から,Antoniの分類でA型と考えた.また,これはS−100蛋白陽性を示した.一方,腫瘍の局在から毛嚢周囲の柵状神経終末由来のものと推定された.本邦皮膚科領域における報告例を,他臓器腫瘍,色素斑などの合併例と非合併例とに分けて統計的考察を加えた.
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