Japanese
English
原著
破壊型基底細胞上皮腫の1例—キューサおよび炭酸ガスレーザーの使用経験
A Case of Epithelioma Terebrans:Our Surgical Experience with CUSA and CO2 Laser
三上 英樹
1
,
笹森 幸子
1
,
山本 雅章
1
,
福士 堯
1
Hideki MIKAMI
1
,
Yukiko SASAMORI
1
,
Masaaki YAMAMOTO
1
,
Gyo FUKUSHI
1
1青森県立中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Aomori Prefectural Central Hospital
pp.1031-1034
発行日 1986年11月1日
Published Date 1986/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203561
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症例は86歳,女性.初診時,鼻部を中心として両頬部に及ぶ手拳大の,辺縁やや隆起した易出血性の潰瘍を呈していた.生検にて破壊型基底細胞上皮腫と診断した.腫瘍が広範囲かつ深部に及ぶため,メスによる根治切除は困難と考え,キューサおよび炭酸ガスレーザーの使用を試みた.下床の健常組織をできるだけ温存するようにしてキューサ吸引後レーザー焼灼を3回繰り返したところ,腫瘍組織はほぼ完全に除去された.この状態を略治と考え,中間層植皮術を施行した.術後3カ月で再発はみられない.本症の診断および使用したキューサ,炭酸ガスレーザーについて考察した.
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