Japanese
English
原著
北海道における最近のTrichophyton violaceum(glabrum)感染症
Trichophyton violaceum Infection in Hokkaido
久保 等
1
,
岸山 和敬
1
,
大河原 章
1
,
月永 一郎
2
,
芝木 秀臣
Hitoshi KUBO
1
,
Kazunori KISHIYAMA
1
,
Akira OHKAWARA
1
,
Ichiro TSUKINAGA
2
,
Hideomi SHIBAKI
1旭川医科大学皮膚科教室
2北海道大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Asahikawa Medical College, Asahikawa
2Department of Dermatology, Hokkaido University School of Medicine
pp.493-497
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202638
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Trichophyton(T. と略) violaceumによる白癬は一般に温暖な地方に多く,北海道においては稀で大正14年高橋の報告以来,少数の報告がみられるのみであった.
この度,われわれは北海道北部の稚内市で3例,羽幌町で1例のT.violaceum(glabrum)による白癬を経験したので報告した.
症例1は5歳男児.頭部にblack dotを形成.症例2は9歳女児.症例1の姉で頭部にblack dotを形成.症例3は50歳女性の手白癬と足白癬例.症例4は1歳男児.頭部にblackdotを形成.症例1と症例2からはT. glabrumが検出され,症例3と症例4からはT.violaceumが検出された.
近年,北海道においてT. violaceum(glabrum)による白癬が増加傾向にあることにつき若干の考察を加えた.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.