Japanese
English
原著
悪性線維性組織球腫の1例
A Case of Malignant Fibrous Histiocytoma
奥 知三
1
,
深水 秀一
1
,
井上 邦雄
1
,
滝川 雅浩
1
,
山田 瑞穂
1
Tomozo OKU
1
,
Hidekazu FUKAMIZU
1
,
Kunio INOUE
1
,
Masahiro TAKIGAWA
1
,
Mizuho YAMADA
1
1浜松医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
pp.693-697
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203302
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左大腿部に初発し,肺・縦隔洞への転移のために死亡した悪性線維性組織球腫(MFH)の1例を報告し,文献的考察を加えた.また,MFHの性状を組織培養を使って電顕的・酵素化学的に調べた.この結果,MFH細胞は培養期間中,生体と同様に細胞の異型性を保持していた.また,培養初期には類円形の異型組織球が出現し,徐々に線維芽細胞様に変化していく像がみられたが,これらの紡錘形細胞には多数のphagosome, lysosomeを細胞質にもっていた.これらのことから,MFHは組織球に由来する腫瘍のように思えた.
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