Japanese
English
原著
乾癬様皮疹を伴ったPapillon-Lèfevre症候群の1例
A Case of Papillon-Lèfevre Syndrome Associated with Psoriasiform Lesions
田島 裕美子
1
,
田上 八朗
2
,
大迫 武治
Yumiko TAJIMA
1
,
Hachiro TAGAMI
2
,
Takeharu Oseko
1浜松赤十字病院皮膚科
2東北大学医学部皮膚科教室
1Division of Dermatology, Hamamatsu Red Cross Hospital
2Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
pp.45-49
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203182
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31歳男子のPapillon-Lèfevre症候群の1例を報告し,あわせて27例の本邦報告例と比較検討した.本症例は典型的な掌蹠の角化性病変と口腔病変に加え,臀部と四肢に乾癬様病変,顔面に膿皮症がみられた.Papillon-Lèfevre症候群における乾癬様病変については,外国に数例報告があるが,本邦では本症例が最初であると思われる.また膿皮症については,本邦では自験例を含め,7例が報告されている.Papillon-Lèfevre症候群と免疫能低下の関連性が,最近注目されているが,本症例における免疫機能検査では以下の通りであった.DNCB接触過敏テストで感作成立.PPD皮内試験は陽性であったが,PHA皮内試験は陰性であった.Etretinate内服中の大腸菌培養濾液に対する白血球遊走能は著明に低下していた.治療は各種外用剤に反応せず,etretinate内服を行なった.その結果,短期間で皮疹の著明な改善が認められた.
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