Japanese
English
原著
無疹部にも棘融解を認めた家族性良性慢性天疱瘡の2例
Two Cases of Patients with Familial Benign Chronic Pemphigus Who Revealed Acantholysis in Clinically Uninvolved Skin
宮川 俊一
1
,
山崎 雄一郎
1
,
西川 武二
1
Shunichi MIYAKAWA
1
,
Yuichiro YAMAZAKI
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.815-818
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203108
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無疹部にも棘融解を認めた家族性良性慢性天疱瘡の2例を報告した.症例1は58歳,男性.家族歴を有し,30歳頃より発症.夏季に増悪傾向あり.組織学的に隣接する無疹部にも棘融解像あり.症例2は43歳,男性.家族歴なく25歳頃より発症.無疹部である顔面の色素性母斑,背部の粉瘤を摘出したところ,健常と思われる被覆表皮に棘融解像あり.
2例とも治療にaromatic retinoid内服を試用したが効果はみられず,少量の副腎皮質ホルモン(プレドニゾロン5〜20mg/日)内服により症状の軽快を認めた.
同時にHLA typingを施行したので,その結果についても検討を加えた.
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