Japanese
English
原著
皮膚骨腫を伴った偽性副甲状腺機能低下症の1例
A Case of Pseudohypoparathyroidism with Osteoma Cutis
島田 真路
1
,
都留 紀子
1
,
堀 嘉昭
1
,
山本 通子
2
,
尾形 悦郎
2
Shinji SHIMADA
1
,
Noriko TSURU
1
,
Yoshiaki HORI
1
,
Michiko YAMAMOTO
2
,
Etsuro OGATA
2
1東京大学医学部附属病院分院皮膚科
2東京大学医学部第四内科教室
1Department of Dermatology, Branch Hospital, University of Tokyo Faculty of Medicine
24th Department of Medicine, University of Tokyo Faculty of Medicine
pp.1121-1123
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202961
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皮膚骨腫を伴った典型的な偽性副甲状腺機能低下症の1例を報告した.症例は,27歳,女で,家族内に同症はない.14歳頃より意識消失発作が出現したが,<てんかん>と診断され,抗てんかん剤の投与を受けていた.身長136.5cm,体重41.5kg,円形顔貌(+),白内障(+),両手第V指,両足第1趾の短縮あり.知能低下(+).Chvostek徴候陽性.大脳基底核石灰化(+).Ellsworth-Howard testにて尿中リン,c-AMPの排泄とも無反応.腹部,背部,左栂指基部に典型的な皮膚骨腫あり.幼少時より気づくも放置されていた.皮膚骨腫は,我々の観察6)では,生後2〜3カ月で出現し,またその気で観察すると視診にて容易に鑑別できるので本症の早期診断に重要である.皮膚骨腫をみた際にも,単に原発性皮膚骨腫とせず,本症ないし偽性偽性副甲状腺機能低下症を疑って検査することが必要と思われる.
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