Japanese
English
原著
Syringocystadenoma Papilliferum—とくにその電顕像について
Syringocystadenoma Papilliferum:An Electron Microscopic Study
中村 保夫
1
,
清水 正之
1
,
浜口 次生
1
Yasuo NAKAMURA
1
,
Masayuki SHIMIZU
1
,
Tsuguo HAMAGUCHI
1
1三重大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Mie University School of Medicine
pp.375-381
発行日 1983年4月1日
Published Date 1983/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202829
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46歳,男子の左側頭部の器官母斑上に生じたsyringocystadenoma papilliferumについて,電顕的検索を行なった.腫瘍細胞は,トノフィラメントやケラトピアリン顆粒を有し,角化傾向を示すものと,ライソゾームと思われるmultivesicular bodyを豊富に含み,一部で細胞内空洞形成を認めるものが,混在してみられた.明らかな分泌顆粒や,アポクリン汗器官に特有な微細構造は認められず,全体的にはeccrine poromaなどのエクリン表皮内汗管腫瘍の電顕像と類似する点が多く,本例は,その電顕所見のうえからはエクリン分化が疑われた.
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