皮膚臨床—病理カンファレンス(1)
Syringocystadenoma papilliferum
安原 稔
1
1大阪医科大学皮膚科
pp.712-713
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201191
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症例5歳女子
現病歴と現症生後8カ月頃,肛門の左側にイボ様の丘疹が集簇した小病巣に母親が気付いている.初診時の臨床所見は1cm×0.8cmの境界鮮明な淡褐色の病巣で,この病巣は粟粒大ないし帽針頭の丘疹が集簇し融合して存在する.個々の丘疹の多くは中心に小凹窩が存在した.Punch bio-psyにより真皮深層に多数のアポクリン腺を認める以外に他に著変はなかつた.その後10カ月間放置したがなんら変化なく,家族の希望により病巣を全て切除した(図1).
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