原著
Cement Burn
宮地 良樹
1
,
今村 貞夫
1
,
若井 淑人
2
Yoshiki MIYACHI
1
,
Sadao IMAMURA
1
,
Yoshito WAKAI
2
1京都大学医学部皮膚科学教室
2長浜赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
2Department of Dermatology, Nagahama Red-cross Hospital
pp.711-713
発行日 1981年8月1日
Published Date 1981/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202471
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
21歳男性にみられたcement burnの1例を報告した.本症は,生コンクリートに長時間密着することにより,そのアルカリ度のため,急性に熱傷様潰瘍を生ずるもので,従来のいわゆるセメント皮膚炎とは著しく病像が異なることが注目される.臨床像および組織像より一次刺激による潰瘍形成と考えられ,パッチテストは陰性であった.本症は,手袋や被服により予防可能であるが,今後増加するものと考えられ,生コンクリートを扱う人々の注意が必要と思われる.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.