Japanese
English
原著
産褥性腋窩乳腺症
Puerperal Accesory Breast Tissue in the Axilla
高橋 喜嗣
1
,
大熊 守也
1
,
手塚 正
1
Yoshitsugu TAKAHASHI
1
,
Moriya OHKUMA
1
,
Tadashi TEZUKA
1
1近畿大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kinki University School of Medicine
pp.143-148
発行日 1981年2月1日
Published Date 1981/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202375
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産褥期婦人の腋窩部に生じた腫瘤について,その臨床像,病理組織学的所見,統計的観察等について報告する.病理組織学的検索の結果,その要因は,最近の一部の成書に記載されているような汗腺の腫脹によるものではなく,乳汁のうっ滞像を示した乳腺組織の腫大によるもので,副乳の1種と考えられる.産褥期婦人50例について調査した結果,本腫瘤が12例もみられ,その頻度は24%とかなり高いものであった.そして本腫瘤は分娩後数日目から急に腫大し始め,分娩後6, 7日目を頂点として,何ら治療を施すことなく,また授乳とは無関係に,分娩後数週目には自然消退した.
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