Japanese
English
原著
黄色爪症候群の1例
A Case of Yellow Nail Syndrome
大熊 守也
1
Moriya OHKUMA
1
1近畿大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kinki University School of Medicine
pp.77-79
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202363
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
13歳男児.気管支ぜんそく,左下肢リンパ浮腫,全指趾爪の黄色着色をtriadとする症例で,131I・RISA組織クリアランスは左下腿で遅延を示した.爪の生長速度は両側第1趾で0.1mm/週であり,胸部レ線像は,陰影増強のみであった.病理組織は,浮腫皮膚は浮腫,脈管周囲性リンパ球浸潤,リンパ管拡張を示し,爪は爪甲の肥厚,裂隙,爪甲下面の乳頭状突起の減少,好エオジン性帯状層の厚さの不均一化がみられた.本症例は,爪の変化は全趾指にあり,リンパ浮腫は左下肢のみで爪の黄色着色はリンバ浮腫に続発したものではないという事実を示す興味ある症例である.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.